クリニックからのお知らせ

最新のお知らせ

月別アーカイブ

札幌ことに乳腺クリニックホーム ≫ お知らせ ≫ リンパ浮腫(むくみ)について
2021.5.14 | 乳がん治療の一口メモ

リンパ浮腫(むくみ)について

リンパ浮腫(むくみ)について


 リンパ浮腫とは、リンパ管系の損傷や、閉塞により体液が正常に流れない為に起こる浮腫のことをいいます。手術で腋窩リンパ郭清や放射線治療によってリンパの流れが悪くなった時に起こります。乳癌の治療を受けた全ての患者さんに発症するわけではありませんが、一度発症すると治りにくい例も少なくありません。軽い浮腫であれば自己管理をしながら通常通りの生活を送ることが出来ますが、重症化するとQOLにも支障をきたす事があります。発症の早い時期から治療を始め、悪化を防ぐ事が重要です。治療は、リンパドレナージ、圧迫法、スキンケア、圧迫下での運動療法があります。

 浮腫を防ぐためには、日常生活の注意点があります。皮膚を傷つけず、腕を締め付けない様にし、腕に負担をかけ過ぎない様にしましょう。また、術後の肥満は浮腫のリスクを高めます。脂肪によってリンパ管を圧迫されて流れが悪くなります。バランスのとれた食事と適度な運動を心掛けましょう。

 発症には、症状や体質による個人差もあります。早期に対応することで、改善がみられます。

 リンパ外来は、圧迫感や緊張感なくリラックスして施術を受けられる様、対応しています。浮腫で少しでも悩んでいる患者さんのサポートに取り組んでいます。


看護師 八城亜紀子


次回は乳がんの治療薬について掲載予定です。