クリニックからのお知らせ

最新のお知らせ

月別アーカイブ

札幌ことに乳腺クリニックホーム ≫ お知らせ ≫ ミントの会「9月の集い」をj開催しました。
2012.10. 5 | ミントの会

ミントの会「9月の集い」をj開催しました。

ミントの会「9月の集い」をj開催しました。
 札幌ことに乳腺クリニック患者会「ミントの会」は9月30日、札幌市のかでる2.7で「9月の集い」を開催しました。
 特別講演は浅石和昭理事長による「乳がんの治療に何故ホルモン剤が効くのか」と三神俊彦副院長による「ホルモン療法の治療成績と最近の知見」の2題。患者さんによる乳がん診断から治療までの経験と今後の決意を述べた「体験発表」も行われました。参加者と札幌ことに乳腺クリニックナースとのグループ懇談会もいつものように行いました。
 浅石理事長はホルモン療法の歴史から今日のホルモン療法剤の動向までを紹介。現在の乳がん治療の中心はホルモン療法となっていることを説明しました。
 また、乳がんの危険因子を上げ、本人の意思で解決可能なものとして 1)閉経後の肥満を解消する 2)身体活動の習慣化 3)大豆食品や野菜・果物を中心とした日本食にする 4)酒を慎み脂肪の摂リ過ぎを控える とアドバイスしました。腹八分が大切と語り、特に閉経後の女性は酒を控え、肥満を解消することが乳がんリスクを高めない重要なポイントになっていると分かりました。
 三神副院長は具体的に現在使用されている薬剤の効果・評価について説明しました。ハーセプチンはホルモン受容体がある人には効くとされているが、その4割の人に効果が出ない理由として、ホルモン受容体が1パーセントでもあればホルモン療法を行うが、実は50パーセント以上か以下かで反応性が変わってくると理由を解説。現在進められている試験では、ノバルティクスを10年飲むと再発率が下がっているという中間報告もあることを紹介しました。
 体験発表では、地方に住む患者さんが生き生きとお話されました。左胸にあるしこりに気づき、一昨年12月に地元の総合病院で検査を受け良性とされ経過を見てきたが、翌年春頃に痛みを感じ夏頃まで痛みが続いため9月に同じ総合病院を受診。たぶん大丈夫と思うが念のために細胞診検査をと医師から勧められて、その結果がんと診断されました。
 まだ6歳の子どもがいるため、あと14年間生きたいと思った。自分が亡くなった後の子どもの事を考えると夜も眠れなかった。細胞診検査から診断まで、そして診断後の心の葛藤や苦痛を率直にお話していただきました。
 道外に住む乳がん経験者の叔母に相談し、叔母の担当医から浅石理事長を紹介されて札幌ことに乳腺クリニックを受診しました。子どもを残して死ぬということを考え、乳房の全摘手術を受けました。その後、ホルモン療法を受け、一年が経ったところです。浅石理事長を受診した際、先生は任せてください、と話され勇気付けられたことを紹介し、「今、任せてくださいという医師は全国を探してもいない。看護師さんも本当に元気付けてくれ、後から始まる抗がん剤治療のことも親切に教えてくれた」などの感想を話されました。
 札幌ことに乳腺クリニックでは術後リハビリや体操、下着やパットのことなど、一連のことがシステムとして行われており、とても安心できたといいます。相談室を訪ねると同じような症状の人、同じように小さな子どもがいる人などがいて、みな頑張っており、そしてみな元気だったことで発心されました。
 最後に「乳がんにならない方がいいが、なって生きてやるという気持ちになった。家族にもありがたいと思える自分がいる。生きるという結果を出すことが重要」と、勇気を持って前進していく決意を述べられました。

 ミントの会定例会では、普段は聞けないことを直接ドクターに聞く機会を設け、ナースとのグループ懇談で不安の解消や今後のことについても率直に話をすることができます。皆さんの入会・ご参加をお待ちしています。

※次回のミントの会・定例会は平成25年3月24日(日)の開催を予定しています。